プロジェクト実行計画1~プロジェクトの定義~
こんにちは!おおはしりきたけです!
前回、プロジェクト実行計画をなぜ立てるのかということで記事を書かせていただきました。今回は、「プロジェクトといふもの」に対して、どのような実行計画を立てていくのかを書いていきます。
■プロジェクトの目的
そもそも、何故プロジェクトを始めるのでしょうか?
「売上向上のため」、「コスト削減のため」、「業務改善のため」、「新しい技術を使いたい」など様々な目的が考えられます。「プロジェクトの目的」を明確にするというのは当たり前のことだと思いますが、皆さんのプロジェクトでも本当にその目的が明確になっているでしょうか?
明確にプロジェクトの目的が決まることにより次の様なことがあります。
1.プロジェクトの優先順位が決まる
プロジェクトを進めていくと、予算、期間の問題などで関係などで、仕様や機能などを切り捨てる必要が出てくる場面がありことがあります。そのような時プロジェクトの目的が明確になっていることにより適切な判断をすることができます。
2.プロジェクト関係者の意思統一ができる
目的がはっきりしているプロジェクトに参画するのと、作業だけ伝えられるプロジェクトに参画するのでは、メンバーのモチベーションが違うと思います。特に開発側は「物つくり」の部分に焦点が当たるため、本来の目的を見失いがちになります。
■プロジェクトの目標
プロジェクトの目的は、方向性になるので、具体的な目標(値)の設定が必要になります。目標は、「具体的に表現されている」「結果を測定することが可能」「関係者と合意が取れている」「達成可能である」「期限が明確である」を満たす必要があります。
「1年後に営業利益を30%UP」などの目標は、プロジェクトが終了後(リリース後)から計測しないと分からないものもあるため、受託システム開発の場合は、リリース後の目標に対しマネージできないものもあります。プロジェクトの目標には「プロジェクト終了時」に測定できるもの、「リリース後に数年経過」に測定できるもの2つあるため、弊社でプロジェクト実行計画を立てる場合は、「プロジェクト終了時」に測定できるものに対し特に注力することにしています。
■プロジェクトのスコープ
受託開発では、予算、期間というものが決まっています。その中でプロジェクト内において「何をどこまでやるか」を決める必要があります。プロジェクト実行計画においてスコープはキモといってもよいでしょう。「やること」「やらないこと」「やる場合はどこまでやるのか」を決めていきます。また、成果物のスコープも明確にしておく必要があります。
とはいっても、プロジェクトの立ち上げ段階から「やること」に対しどこまでやるかというのは、決めづらい事が多いため、「やらないこと」をズバッと決めましょう!
また、「その作業はやるの当たり前でしょ?」「この環境(IE6)でも動かないと困るよ!」なんて話は、よくあると思います。IE6爆発しろ!!となる前に、前提条件や制約条件などもしっかり決めておきましょう
■その他の項目
その他、決めるべき内容は以下になります。
○プロジェクト名称
プロジェクト名称が決まっていないプロジェクトって結構あると思います。たまに「XXシステムにおける、XX改善を行うシステム再構築」の様な長い名前もありますし、契約書のの表記として、プロジェクト名を具体的に書かなければならないようなこともあります。
そんな時は、関係者間でのプロジェクト名称を決めましょう。名前ってすごく大切です。
○プロジェクトの背景
そもそも、プロジェクトが立ち上がるには、何らかの背景があったからです。
例えば、運用業務が属人化しているため、現場担当者に依存してしまう傾向が強く、現場担当者も激務のため定着率が下がっている。そこからのプロジェクト立ち上げということになります。背景を決めることにより、プロジェクトの目的、目標に対し深みが出ます。くれぐれも背景を侮ってはいけません。
○プロジェクト期間
プロジェクトの開始~終了までがいつなのか。全体を知ることにより視野が広がります。木を見て森を見ずではいけません。
■まとめ
とまあ色々書いてきましたけど、ただ上記の内容をまとめるだけでは、実行計画書(プロジェクトの定義)として足りません。実行計画書を作る上で一番必要なもの、それは「情熱」。つまりプロジェクトに対するパッションです。実行計画書を作る方は、実行計画書を見る方々に情熱が伝わるようにパッションを込めて実行計画書を作りましょう!
最後に恒例のなぞかけでしめたいと思います。
プロジェクトと掛けまして情熱とときます。
その心は
どちらもよく燃えるでしょう
情熱は燃やしても、プロジェクトは燃やしたくないですねっ!
さて次回は、「開発プロセス&プロジェクトチーム」についての実行計画を書きます。